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June 08, 2004

雑誌カラ収穫。 「美術手帖“フォトグラフィから「デジグラフィ」へ”」

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 「[対談]digi+KISHIN×庵野秀明」という好企画が、美術手帖2004年6月号の特集「デジカメ以前/以後 フォトグラフィから「デジグラフィ」へ」で読める。キシン×庵野は、副題が「欲望の写し取り、緊張感の制御への挑戦」と何とも硬いのだが、中身は軽いノリで楽しい。「ラブ&ポップ」についてキシン側が聞き出していくあたりの一部をピックアップ──。

庵野 はい、魚眼レンズを入れとくとラクなんですよ(笑)。全部写っちゃう、みたいな感じが。
キシン なんだろう、この人は。庵野じゃなくて安易ですね(笑)。でも、魚眼レンズで撮ることでね、あなたのエッチ心が映像から削がれちゃってるわけですよ。
庵野 そうなんですよね。途中でそう思いまして、望遠レンズや標準レンズを使うようになりました。
(中略)
庵野 だんだん欲しいものが変わってきたというか。やっぱり、人間の目で見た映像が欲しくなって……。とくに、いやらしい感じは標準じゃないと出ないんですよ。
キシン そうですよ! だから僕は、『ラブ&ポップ』を観ながら「庵野さん、もっと寄って寄って!」って叫んだもの。(p.39)

 ラストの長回しのカットについて、「『digi+KISHIN DVD』を出してる仲間由紀恵に聞いたんだけど」などいう下りもあるので、対談のために観たというわけじゃないようだ。息子が蒼井優のファンなので、「花とアリス」(岩井俊二監督)を観にいったという話なども出てくる。で、これが余談ではなく、「digi+KISHIN」の方法論についての応酬にちゃんとつながっていく。終盤、ちょっと(庵野側が相手を)褒めすぎじゃないかと思わせつつも、総体ではいい感じで時間が流れている。

 その他、「[対談]飯沢耕太郎×土屋誠一「デジグラフィは“写真家”を殺すのか?」」なども興味深いのだが、対談の起点とされている書籍の飯沢耕太郎「デジグラフィ──デジタルは写真を殺すのか?」なども読まないと、私には消化しきれそうにない。また、「ドミニク・チェン「DA++]:代理表象システムから代替現実群へ」だが、「(ディズニー以来の)セル・アニメが日本に手塚治虫という媒介を通して輸入され」とか「よりユーザーに親しみのあるアニメ調の外観を与えるというゲーム産業からの要請によって生まれた技術がセル・シェーディング」とか、ちょっと「?」な部分がある。援用されている森川嘉一郎の著作なども合わせて、もう一度ゆっくり目を通してみようとは思う。

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