コノ画ガ好キ。 「0レンジ 森本晃司」
森本晃司の画は大好きなのだが、価格に見合うかが心配だった。対談収録(相手は大友克洋)というのも画集として“逃げ”ではないかと、懸念もあった。が、損はなかったと思う。
個人的には、描き込まれた背景やガジェットっぽい装身具よりも、キャラクターの身体や動作のフォルムの面白さの方に惹かれているので、アニメの原画なども見たかった。
ただ、仕事集ではないので、あくまで雑誌用などのイラスト、それに自分の周りに散らかっていたという「ラクガキ」(これが膨大にあって楽しい)を主に収録している。
タイトルが記載されている(ラクガキでない)もので気になったのは、1991年作のアニメ(名称は記載なし)用イメージボード(p.195~p.198の4点)で、ここは他と懸け離れた印象。
また、全般にKIDS系のキャラクターが多いので、ごく普通の女の子と妙な生物3体による2000年作のCDジャケット(坂本真綾「しっぽのうた」 p.186)が、逆に新鮮に見えたりもした。
構図的に完結している商業イラストなどよりも、ラフな線のラクガキの方が総じて魅力的かも。やはり静止画の人というよりは、動画の人と思いたいのだが、どうだろうか。
「とべ!くじらのピーク」以来となる長編の監督を期待したいところだが、対談の中で「いつも物語性がないとか言われて、「話」コンプレックスなんですよ。主人公の成長とかに興味がないのかもしれない」と語っている。それもあって足踏みしている、ということなのだろうか(フルCGによる「鉄コン筋クリート」といったプランに、積極的にかかわっていた時期もあったが…)。
「アニマトリックス“BEYOND”」は素晴らしい出来だった。スタジオ4℃としてはぜひ、湯浅政明監督「マインド・ゲーム」を経済的に成功させ、その勢いで森本作品のプロデュースにも力を入れてほしい、などと思うのだった(コミックス・ウェーブでもいいが)。
話が逸れたが、発行は飛鳥新社(価格3800円)。…あと500円安く設定して欲しいところ
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